建物同士の間隔が狭い現場では、室内機を取り付ける場所だけでなく、屋外で作業するためのスペースも工事の大切な条件になります。今回は、足場を使用して行った新築のエアコン工事をご紹介します。
高い位置から外壁に沿って下ろした配管、室外機まわりの納まり、そして設置後には見えにくくなる貫通部の処理。完成した姿と施工途中の写真を通して、狭小住宅で工事を計画するときの確認点をお伝えします。
1.設置したエアコンは霧ヶ峰 MSZ-GV2525-W
今回設置したのは、三菱電機の2025年度GVシリーズ、MSZ-GV2525-Wです。
エアコン選びでは、機種の畳数表示だけで決めず、窓や日当たり、断熱仕様なども踏まえて検討します。取り付け位置についても、本体が収まることに加え、吹き出し口の向きやお手入れのしやすさ、屋外へ出す配管の経路を合わせて考えることが大切です。
2.狭小のため、足場を使用して屋外側の工事
屋外側を見上げると、向かい合う壁の間に足場がある様子が分かります。今回はこの足場を使って施工しました。狭い場所で高い位置まで配管を通す工事では、作業する人と部材が動ける空間を含めて、施工方法を考える必要があります。
エアコン工事のために足場を利用する場合は、足場の使用時期や作業範囲を建築側と事前に共有することが大切です。足場の撤去後に屋外作業が必要になると、現場条件によっては再び足場の手配が必要になることもあります。
また、今回取り付けられるかどうかに加え、将来の点検や交換をどこから行うかも検討したいところです。住宅の間隔や周囲の設備、配管接続部の位置によって必要な作業が変わるため、図面と現場の両方を見ながら相談すると、工事の条件を具体的に整理できます。
3.配管カバーから室外機まで、足元の納まりを確認
外壁を下りてきた配管は、化粧カバーの出口から曲がり、室外機側へ向かいます。上から下まで一本の線として見るだけでなく、カバーの終わり方や曲がり部分、室外機の背面まで確認すると、実際の配管ルートが分かりやすくなります。
細い通路や限られた設置場所では、配管をどこに通すかによって、室外機まわりの使い方も変わります。冷媒配管と排水ホース、それぞれの経路を考えながら、周囲の設備との位置関係を整理していきます。
地上の室外機は、外壁と出入口の近くに設置されています。室外機の置き場を計画する際には、通行や扉の使用、吸い込み・吹き出しに必要な空間、点検時の作業場所を合わせて確認します。近くの写真と周囲が写る写真を見比べることで、配管だけでは分からない設置条件も見えてきます。
4.穴あけの処理(通気層×結露・カビ対策)
幾層にもなっている外壁では、エアコン工事で屋外側と室内側をパテ(粘土状の充填材)で埋めても、壁の構造や隙間の状態によっては、通気層の空気が壁内部やお部屋側へ入り込むことがあります。
温度や湿度などの条件が重なると、壁内部の結露やカビにつながるおそれがあります。見える部分だけでなく、壁内部の構造を踏まえた貫通部の処理が大切です。
※以下は、貫通部の処理や結露・カビについて説明するための参考写真・参考図です。今回のお部屋で結露やカビが発生したことを示すものではありません。
今回の穴あけ箇所は、新築専門エアコン職人オリジナル施工のウレタン仕上げです。
貫通部の隙間を処理し、気密性に配慮して施工しています。屋外側の防水処理も含め、建物の仕様に合った方法で仕上げることを大切にしています。
建材・構造に合った施工が必要です
発泡ウレタン処理は、建材・構造に合わせて適切に施工することが重要です。すべての住宅で同じ処理が適しているわけではありませんので、工事前に施工方法をご確認ください。
→ よくある質問:(13)発泡ウレタン処理は必ずやった方がいいですか?
→ よくある質問:(20)量販店でスリーブ無しと言われた…
ここで今回の現場の写真に戻ります。次の写真は、室内側から貫通穴の内部を写した施工途中の記録です。上の参考写真・参考図とは別の、今回の工事写真です。穴の周囲に複数の建材が見え、室内機を取り付けた後には見えにくくなる部分を確認できます。
5.依頼前に、金額と施工内容をそろえて比較する
ハウスメーカー経由のエアコン工事は、手配の仕組みや工事内容によって費用が割高になる場合があり、実際の作業を別の施工業者が担当することもあります。見積りを比べるときは、本体代と工事代に加え、足場、配管延長、化粧カバー、貫通部の処理など、含まれる内容をそろえて確認しましょう。
依頼窓口や価格だけでは、見えない部分を含む工事の質までは分かりません。実際の施工者、使用する部材、施工途中の写真を残してもらえるか、工事後の不具合に誰が対応するかまで確認しておくと、依頼先を具体的に比較できます。
当社には他社工事後のご相談も寄せられています。ハウスメーカー経由で設置した4台のエアコンを点検し、すべての貫通部でスリーブ未設置を確認して付け直した事例も、当社ブログで紹介しています。実例の写真は、工事前に何を確認するかを考える参考になります。
あわせて読みたい施工・手直し事例
- No.1296【下見なし】のエアコン工事には気を付けましょう!
狭小住宅で、配管や室外機の位置が別室の工事・将来の交換に影響した例を紹介しています。 - No.1305【実例】ハウスメーカーのエアコン工事で4台すべてスリーブ未設置|結露・冷房不具合を付け直し
室内機を外して確認した貫通部と、当社による付け直しの前後を掲載しています。
狭小住宅のエアコン工事は、建物の形、作業スペース、足場、配管ルートを一緒に考えることが大切です。新築の計画中や工事前の方は、お問い合わせフォームから設置のご希望や足場の予定をお知らせください。図面や現場の状況をもとに、お住まいに合った方法をご相談いただけます。
お問い合わせ
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鍵お預かり・お知らせサービス(引越し前のお客様限定)
夏の猛暑・冬の厳寒のなかで工事完了までお待ちいただくのは、特に妊娠中のお客様や小さなお子さまにとって大きなご負担です (※救急搬送に至った事例もあり、安全配慮が重要です)。 当社では事前立ち会い後・ご希望の方に鍵お預かりサービスをご用意しています。工事完了後にお電話またはメールでご報告し、 施工写真(穴あけ・スリーブ・発泡ウレタン等)もお送りします。外から見えない工程も写真でご確認いただけます。
スティーブ・ジョブズはこんな名言を残しています。 「君が最良のモノをクリエイトしようとするなら、例えばもし君が大工で素晴らしいタンスを作ろうとしたら、良質の木を使うだろ? たとえ外からは見えないからとは言え、『本物』を追求する人は背面にベニヤ板は使わないよね」
この言葉は、私たちのモットーそのものです。外から見えない部分にも耐久性の高い部材を使用し、ビス穴やコーキング処理まで適切に施工しておりますので、安心してお任せください。
なにか疑問・ご質問等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
類似名称の業者にご注意ください。 新築専門エアコン職人.comの名前や工事内容と似たエアコン業者さんがいらっしゃるようですが、弊社とは一切関係ございませんのでお気をつけください。
当社は支店・営業所・協力会社を持たず、見積もりから工事まで有資格の正社員が担当します。品質担保のためエリアを限定させていただいておりますのでご了承くださいませ。
誠に申し訳ございません。
新築エアコン工事のよくある質問
お客さまから特に多いご質問を、見やすいアコーディオンでまとめました。キーワード検索もご利用ください。
(1)今回の工事でエアコンを設置しなかったお部屋について、数年後でもエアコン取り付けしていただけますか?
(2)東京・埼玉エリア外(東京・埼玉一部エリア外も含む)に住んでいますが、工事していただけますか?
(3)他社やTHSさんでエアコンを購入した場合、運搬費はかかりますか?
(4)量販店に工事を断られたのですが工事していただけますか?
(5)新築マンションなのですが工事してもらえますか?
(6)隠ぺい配管の戸建て/マンションなのですが工事してもらえますか?
(7)電話でも見積もりできますか?
(8)現調(現地見積もり)は必要ですか?
(9)旧家にあるエアコンを新居に取り付けてもらえますか?
(10)事前にハウスメーカーで穴をあけてもらった方がいいですか?
(11)エアコンもそちらで買えますか?
(12)ネットショップで購入したエアコンも工事できますか?
(13)発泡ウレタン処理は必ずやった方がいいですか?
(14)引っ越しの日は決まってるけどエアコンはいつ頃付ければいいの?
(15)図面は出来ていて、これから家を建てるのですが、色々と相談してもらえますか?
- ・お客様のライフスタイル(寝室・LDKなど)に合わせた設置位置
- ・お部屋の間取りに対して適切なエアコン容量選定(※意外と奥が深く難しいため、失敗が多いです!)
- ・エアコン専用コンセントの位置(※非常に大切です!)
- ・お隣にご迷惑の掛からない室外機位置(※特に都内狭小住宅は要注意)
(16)三階建て新築なのですが、室外機の置き場に困ってます。
(17)注文住宅なので、とにかく穴あけ工事が心配です。
(18)以前、安い工事料金の業者さんに手抜き工事をされてしまいました。エアコン職人さんで取り付けし直してもらうことは可能でしょうか?
(19)量販店のエアコン工事は同じ系列なのに、どうしてサービスに違いがあるの?
(20)量販店で工事をしてもらったのですが、工事完了後、穴にスリーブが入っていないので工事人の方に尋ねたところ「スリーブを入れなくても別に問題ないです」と、次の工事があるからとそそくさと帰って行ってしまいました。量販店に問い合わせたら「工事人がそのように説明しているのなら問題ないと思います」と言われました。私自身どうも納得いかないのですが...。
(21)エアコンと一緒に、ついでにシーリングライトは取り付けてくれますか?意外に取り付けが難しくて…
- 1.「リビングのシーリングライトを忘れていて、あわてて自分で取り付けようとしたら部屋が暗くて苦労しました」
- 2.「引越し先で照明器具の取り付けをまったく考えていなかったので、数日間間接照明だけで生活しました」
(22)エアコンの調子が悪いのでメーカーに点検依頼しました。メーカー料金は保証に入りますか?
(23)工事保証期間の延長は可能ですか?
(24)都内狭小住宅の新築を買いました。ロープで体を吊りながらエアコン工事をする業者さんに見積もりに来ていただいたのですが、お家に傷をつけられそうで心配です。エアコン職人さんも狭小住宅では同じような工事をするのでしょうか。
(25)吹き抜けのリビングなので室内機をなるべく高い位置に設置してほしいのですが。
(26)都内狭小住宅に住んでいます。お隣の方から室外機の風について苦情を言われたのですが...。
(27)これから都内狭小住宅にエアコンを付けたいのですが...。
(28)配管とか排水ホースを再利用するのって良くないのですか?
(29)ベランダの排水は塩ビ管が良いのですか?
(30)引っ越しの際、一度にすべてのお部屋にエアコンを取り付けした方がいいですか?
(31)エアコンは200Vより100Vの方が電気代は安いですか?
(32)200Vのエアコンを設置した場合、ブレーカーが落ちやすくなるのではと心配です...
(33)新築ログハウスも工事できますか?
(34)床下エアコンの取り付けはできますか?
(35)外構工事前でもエアコン工事できますか?
(36)エアコンからポコポコと音がします。
(37)ハウスメーカーに足場のあるうちにエアコン工事した方がいいと言われたのですが、工事できますか。
Case1:足場も時に必要
都内狭小住宅でよくあるのは、いざお家が完成し、図面通りにエアコンを設置しようとも改めて足場を組み直さないとエアコン工事ができないということです。 エアコンの設置方法を工夫して工事ができる場合もございますが、最悪は足場を組まなければ工事はできません。 以前お客様からいただいたご相談は、「『どんなエアコンでも100%取り付けできます!』とうたっている業者さんに依頼して見積もりに来てもらったら、ものすごく高かったんです...」というものです。 詳しくお話をお伺いしてみると、工事内容もむちゃくちゃなもので、たしかに「そのようにやればエアコン工事はできるけど、あまりにもデメリットが多すぎるのでは...?」と思う内容でした。 せっかくのご新築にボコボコ穴をあけるのと、足場を組んでなるべくお家に負担のない施工するのとでは雲泥の差です。 強引に工事をすれば業者さん側に儲けはでますが、長い目で見るとお客様やお家にとっては決してよろしくはございませんのでくれぐれもお気をつけください。 魔法瓶に一ミリでも穴があいたらどうでしょう。繊細なご新築にたかがエアコン一台を取り付けたがために、何千万円にも値する価値や機能性を失うことになりかねません。Case2:将来のエアコン交換
三階建て狭小住宅でエアコンを交換する際、足場を組み直さなければ設置できないことがございます。 足場があるうちにハウスメーカー様にエアコンを取り付けしてもらったため、エアコン交換時のことなどお客様ご自身考えられないのは当然です。 しかし、実はこのようなことは驚くほどよくあるんです。特に都内狭小住宅にお住いの方は要注意です。何年かしてお隣に新しいお家やマンションなどが経つ可能性があるからです。 こうなると、足場を組まなければエアコン設置は困難になる可能性があるのです。 新築専門エアコン職人では「エアコン機種選定」から「将来のエアコン交換」までのことをトータルに考えてご提案・コーディネートさせていただいております。※基本的に将来のエアコン交換を考えて工事をすれば足場がなくとも交換可能となります。(38)HEMS(ヘムス)対応でしょうか。
(39)結露?水漏れ?水しぶきが飛ぶのですが。
(40)室外機から電源をとる『室外電源タイプのエアコン』でも取り付けできますか?
(41)室外機の二段置き金具って?
(42)バルコニーに室外機を二段設置したいのですが、床を考えると重量が心配です。
カバーや金具を固定する際、使用されている建材(例:防水シート)や構造(例:基礎)によってはビスが打てない箇所がございます。また、「築30年の旧築」と「最新式のご新築」とでは施工のやり方や使用する部材も変わってくるため、その見極めも大切です。驚くことに、新築は日々進化発展しているのに、一般的なエアコン工事は30年前とさほど変わっておりません。。。