近年、マッチングアプリの普及や物価上昇のせいからでしょうか、現調(下見)なしのぶっつけ本番エアコン工事をする業者さんが増えているようです。
現代のご新築は、昔のお家に比べて性能が毎年のように良くなっております。また、使用する建材も進化しているのです。
しかし、世間一般に行われているエアコン工事内容は、昔とさほど変わっておりません。昔の木造建築だろうと最新の省エネ住宅だろうと、基本的に同じ内容となっているのです。例えばガルバリウム鋼板には専用のビスが必要なのに、サイディングと同じものが使用されているなど、工事で使用する部材もしかりです。
冷静に考えてみるとおかしな話です。
流行を考慮せずに昭和の洋服を令和になった今も着させる洋服屋さんがいたら、どうでしょうか。。。とりあえずTシャツにジーンズ!
患者さんを検査することなく、対症療法しかしないお医者さんがいたら、どうでしょう。。。とりあえず手術!
それって、要するに「怠慢、手抜き」ですよね?
その人の好みをヒアリングし、サイズを計ったりしないと、その人にあった洋服は仕立てられません。
検査してみないと、その人にあった適切な治療など、できるはずがありません。
一生の宝物であるご新築、何十年もローンを組んで建てたご新築なのに、現調もせずにインスタントに工事を行う方が非常に多いのです。
新築は一軒たりとも同じ立地、構造のものはございません。
例えば、自然の多い郊外と都心とでも、エアコン工事は変わってきます。
年々、夏の平均気温が上昇するにつて、虫事情も変わってきています。
なんで室内機の排水口にカメムシいるの、、、!?
エアコンの梱包材の中にまでゴキブリが、、、!?
室外機付近にカマキリの巣が、、、!?
室外機が虫の巣に、、、
と。。。
ご新築の立地によっても、虫よけ対策の工事内容は異なってきます(例.マンションと畑・川沿いなど)。
エアコン機種によっても施工寸法や設置できるサイズは異なりますので、実際に現地を確認してみないと適切な穴あけ位置やエアコンなど選定できるはずがありません。
ですが、工事費込みのテレビショッピングや量販店、マッチングアプリといった格安エアコン工事の多くが、ぶっつけ本番工事なのです。
世間一般的に、エアコン工事自体が非常に軽く見られている傾向がございますが、昔の木造住宅のエアコン入れ替え工事などと異なり、本来、新築のエアコン工事は非常に奥が深いのです。
「エアコンが使えればそれでいい」のであれば、現調なしのインスタント工事でできますが、建物の断熱・気密欠損などを考慮してエアコン工事を行う場合には、一筋縄ではいきません。
そのため年々、新築のエアコン工事で失敗してご相談をしてくる方が後を絶ちません。
「インスタント思考」が無意識のうちに当たり前となっている現代の闇かもしれません。
本来、根底にある軸はいつの時代も普遍的です。
新築に合わせたエアコン工事をする場合には現調(下見)は必須となります。
そのため、コストや時間、労力と言ったものが掛かってきますので、安い料金ではとてもじゃないですができません。
エアコンのトラブルでご相談してくる方の多くが、「最初からしっかりとしたエアコン工事をしておけば良かった」と、後悔しております。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶといいます。
エアコンを使用する機会が増える季節が到来し、エアコンセールが始まっています。
これからご新築にエアコン工事をご検討の方は、現調なしのぶっつけ本番工事にはくれぐれもお気を付け下さい。
お引越し前のお客様に限りまして、鍵お預かりサービスを承ります。:)
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